私も日本も再生が不可欠だ

日々の雑感です。興味を惹かれたこと、やるせない思い、昔話など思いついたままに綴ります。

是非には賛否あるでしょうが

12月26日付、読売新聞一面の編集手帳
同じ考えを持つ人が居るものだと感慨深く読ませていただきました。
ブログに転載しようと思って今日になって新聞を捜したところ鳥かごの敷物になる寸前でした(笑)

以下、全文転載させていただきます。

読売新聞12月26日付編集手帳

何年か前の「読売歌壇」で読んだ歌がある。定年の感慨が詠まれている。
<完封の投手の上げる雄叫びのなきまま長き勤め終りぬ>(清水矢一)。
そう、勤め人のフィナーレに雄叫びはあまり似合わない◆首相の場合はどうだろう。自分なりに満足のいく仕事ができた人ならば身体が勝手に動いて、こぶしを天に突き上げる動作ぐらいは見せるだろう。ここ何代もうなだれてベンチに帰る敗戦投手ばかり見てきたせいで、うまく想像できないのが悲しい◆野田佳彦首相がきょう、首相官邸自民党安倍晋三総裁に明け渡す◆選挙で惨敗した野田さんも敗戦投手には違いないが、「消費増税」という渾身の一球は記憶に残る。良かったのはその一球のみだったにせよ、あえて不人気な政策を抱きしめて総選挙という俎板の上に身を投じたのだから腰が据わっていよう。世間の評価は知らない。小欄は起立して、その人の後ろ姿を見送る◆競技者を詠んだ歌では島田修二さんの一首もいい。<肩を落し去りゆく選手を見守りぬわが精神の遠景として>。勝者よりも敗者のなかに、いつも自画像が見つかるのはなぜだろう。