私も日本も再生が不可欠だ

日々の雑感です。興味を惹かれたこと、やるせない思い、昔話など思いついたままに綴ります。

安かろう悪かろう

かつて、日本製品は首記のごとく言われていたこともある。
古くは繊維製品、近代には電化製品や自動車など。

いまの若者にはぴんと来ないだろうが、そういう評価を確かに受けていたということは知っておいたほうが良いと思う。

大和民族独自のたゆまぬ"Kaizen"によって製品品質が向上したという「日本礼賛」的な意見が今も多いが、私はそればかりが強調されすぎているように感じる。

安かろう悪かろうでも、作り続けていればコツや難点なども分かってより良いものを作れるようになる。
要は、習うより慣れよの原理である。

東アジアの新興諸国のうち、韓国や中国はすでにこの段階に差し掛かってきており、なにも、自分たちの製品を大安売りして売らなければならないほどひどい品質ではないはず。
まして、国家を挙げてのネガティブキャンペーンで日本製を追い落とすような必要は無いと思う。

もっと自国の製品に自信を持つべきだし、製品の評価も他国のと比較に重点を置くのでは無く、すばらしい品質ながら廉価であるという点を強調する国策に転換できれば良い結果につながるのにと、非常にもったいないと感じるのは私だけであろうか。

日本でも中国製や韓国製は消費者から一定の評価も受けており、使用している国民も少なくない。白物家電やコンピューターなど決してそれらの国起源のテクノロジーではなくても、現代では普通に使用に耐えうる廉価品をたくさん作っている。

国民感情としては「日本を越えた」ということが自尊心を満たすのであろうが、日進月歩のビジネスでは、それはどんぐりの背比べでしかない。

それより、切磋琢磨して互いに良いものを世に送り出していくほうがどれほど有意義で面白いか。
私はそういう世界を夢見る。