インターネットをやる
20年ほど前でしょうか。
インターネットがメディアに載り始めた頃の話。
まだ、一般の人はインターネットが何たるか、知識がまったく無かった、今では信じられませんが事実です。
当家でも私が、電話線をコンピュータにつないでメールの送受信をすると嫁が「またインターネットやるの?」と非難めいた声で尋ねてきたことが耳によみがえります。
彼女から見ると、私が電話線を占拠するのは得体の知れないインターネットとやらをやるためであり、非難こそすれ、将来、自分が睡眠時間を削ってまで浸り使うものになるとは想像さえできなかったことでしょう。
当時は、一般の人から見るとインターネットとは「やる」ものでありインターネットが目的だとしか認識が無かったはずです。
20年下りました。
いまや、「インターネットをやる」という言い方はよほどの場合を除き使いませんよね。
ネットで買う、ネットで見る、ネットで調べる。
やっとインターネットは目的ではなく手段だと言う認識が定着しました。
黎明期に嫁に言ったことがあります。
「そのうち貴女もe-mailを使うようになるよ」
嫁は首を20回くらい左右に振り言いました。
「絶対無理」
同じ頃、携帯電話が台頭してきました。ポケベルも健在でした。
同僚に言いました。
「今にポケベルでやり取りしているメッセージが携帯でできるようになるよ」
同僚は言いました「ポケベルなど今も使ってないから、携帯は電話機能だけで十分」
出会い系もほぼ100%がサクラの今日と違い、本当に出会えるサイトがたくさんありました。
古きよき時代の話でした。