私も日本も再生が不可欠だ

日々の雑感です。興味を惹かれたこと、やるせない思い、昔話など思いついたままに綴ります。

火を噴くオリンパス

2000年7月25日、パリのロワシーを飛び立った一機の旅客機があった。
9・11の一年以上前。
その名は「コンコルド」。超音速で大西洋を飛び越える世界最速の旅客機。
 
光学機器メーカーのオリンパスの記事を見ているうちについ思い出してしまった。
というのも、コンコルドのエンジンはオリンパスという名前だったからである。
 
後の調査では、離陸時にタイヤが金属片を踏んでパンクし、その破片がエンジンと翼燃料槽にぶつかり火を噴いたらしい。
離陸をアボートするにはすでに滑走路の距離が足りず、且つ前方には大統領の乗った飛行機があったともいう。
不幸な要因がいくつも絡んで発生した事故だった模様。
 
そもそも、コンコルドを操縦できるパイロットは世界に100名くらいしかおらず、ほとんどが戦闘機乗りの名手だった人たちだ。
そんな名手でさえ、数キロ先の空港まで緊急着陸のためにたどり着けなかったということはよほどひどい状態だったのだろう。
 
下の動画はコンコルドが旧香港空港(啓徳)に着陸する模様。
機体を操る手腕に不安は無い。
まるでコンコルドが空から降ってくるような見事な着陸。
 
 
話はそれるが、リオ・デ・ジャネイロ線のコンコルドにのった知り合いの話では座席は狭く、あまり快適ではなかったとの事。
それに上ったらあっという間に降下に入るのでゆっくりしていられなかったらしい。航続距離が短く、ダカールに一度降りるからだ。
 
 
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リオ線は早いうちに廃止となってしまったが商業運行開始当初は盛んに宣伝されていた。
 
 
次の動画はイギリスのテレビ特集で、クイーンエリザベスⅡとコンコルドにのったときの様子をリポートしているもの。長いので時間のあるときにでも。
 
 
1990年代の映像らしい。古きよき時代。
クイーンエリザベスⅡの事は愛着を込めてキューイーツーと呼んでいる。
コンコルドも気軽に操縦室の撮影をさせてもらっている。
今では、到底考えられないなんとも牧歌的な様子だ。
ニューヨークにはまだ、WTCのツインタワーが健在。
 
世界一の飛行機もたった一度の事故でその生涯を終える。
大都市に君臨したタワーでさえ崩れる。
巨人オリンパスも二の轍を踏まないことを願うばかり。
 
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