私も日本も再生が不可欠だ

日々の雑感です。興味を惹かれたこと、やるせない思い、昔話など思いついたままに綴ります。

危うい企業の共通項

経済環境が思わしく無く、特に中小企業は経営が苦しくなってきているようだ。
色々事情があって、経営者の方と話をする機会が結構有るのだが、最近は景気の良い話を聞けることは少ない。
 
そんな中でも、何とかうまく行っている企業とそうでない企業では経営者の資質に違いを感じる。
危うくなってる企業の経営者と話をしているとある共通項に気付くのだ。
 
まず、鈍感であるという事。
自分の会社や業界のことを最も理解しているのは自分だけだと思っている鈍感さ。
これらの経営者たち誰もが業績を良くする方法は無いかと言うので「社員に聞いてみたか?」と問うと、「私にさえ分からないことがどうしてうちの社員に分かるだろう」という答えがほとんど。
 
これだけ外的な環境が変化している中、過去の自分の経験や体験だけではスピードに追いつけないということが理解できない。
若い頭脳を活用しなくては立ち行かないことは自明の理であるのに手持ちの折角のリソースを活用しようとはしない。
 
ワンマンで鳴らして来た立場上、今更社員の意見など聞けるかというのが本音なのだろうが、なんとももったいない話である。
 
もうひとつはIT軽視。
恐らく得意な分野ではないのだろう。ITの本質が理解できないので、コンピューターを単なる表計算ワープロ、せいぜいが経理システム程度にしか考えられない経営者の多いことにも驚く。
 
今やITは広告媒体であり、PRであり、データベースであり、顧客サービスであり、経営リソースであり、IRであり・・・・・・・
書ききれないほど役割が有るのに、それらにまったく目を向ける気配も無い。
こんなことでは、もちろん国際競争に勝てるはずなど無いし、企業の存続は心許ない。
 
このままではジリ貧に陥るのが分かっているのに、旧来の方法や考え方を変えることができないのだ。
日本の再生のネックは意外と身近なところにあるのだなと感じる今日この頃である。