私も日本も再生が不可欠だ

日々の雑感です。興味を惹かれたこと、やるせない思い、昔話など思いついたままに綴ります。

原発再稼動に思う・補遺2

 
 
 
すべてを津波に押し付けたいのが東電、政府の思惑であることは間違いない。
しかし、津波が来なければ、原子炉は正常に冷やし続けられたのであろうか。
 
もっとも地震によって一部の外部電力が失われたことは東電も認めているが全喪失ではない。
本来は、冷却機能の健全性を評価するために津波来襲の前までの放射線量モニタリングデータが必要なのだが、紛失したということで明らかになっていない。
 
地震でもっとも影響を受けるのは配管およびジョイントである。
これらに損傷や断裂がなかったと言い切るには東電の示す資料はあまりにも弱い。
 
特に重要な冷却系の配管が損傷断裂していたとすれば、緊急冷却装置をはじめとする一連の冷却系への送水が不可能であり、津波が来なくても原子炉は重大なダメージを受けた可能性がある。
 
事実、冷却水が結合部から噴出していたという作業員の証言もあり、また、別地点でのモニタリングでは、津波来襲前にすでに放射線量に変化が見られたという話もある。
 
であれば、構造上最も重要な冷却系である炉心に直接供給される冷却水の配管に何らかの問題が生じたということであり、電源が保全されていたとしても、早晩冷却水が枯渇して機能不全に陥ったのではないか。
 
津波で、センシング装置、電源装置などが流されたということは理解できるとしても、津波前に配管系が健全性を保っていたのか大いに疑問がある。
 
政府も東電も、別の原発を再稼動させるなら、その部分を点検して、強度の検証をしてからにしてほしい。