SPI考

選考試験の一つにSPIというものがある。

私が経営を任されていた企業でも過去にはよく活用したものだ。

それから十数年、SPIはバージョンアップを重ね、当初のものとはかなり違っている部分も多い。とはいっても基本は同じなのだが、パソコン対応になったために自宅でも受けさせられることが多くなったようだ。

ところで、出題されるであろう予想問題集の中にこういうものがある。

a,b,c,d,e,f,g,h,iの9人から５人を選抜する方法は何通りあるか？

一人目を選ぶときは９人、二人目は８人、３人目は７人と一人ずつ少なくなるることを考えると9x8x7x6x5となるが、順番が決まっているわけではないので重複が生ずる。要はa,b,c,d,eもa,c,b,d,eも順序は違えど同じ人間が選抜されたということ。

その重複は5x4x3x2x1でこれを排除する必要がある。

結果、選抜方法は9x8x7x6x5/5x4x3x2x1=15120/120=126通りだそうだ。

（あってるかな？）

ここでハタと気づく。

社会にでて早や三十数年。こんな計算が必要だった場面など、おそらく一度もなかったこと。実際参考書を開くまで、こんな公式があったことすら忘れていた。

そんな無駄な知識を調べるための就職試験。

こんなものに延々と付き合わされる就職活動の学生はあまりにも哀れである。